生きてる間も死んでからも

まだ死にたくない、とは思うものの、40代半ばを過ぎると人の死にもたくさんあい、「そのうち自分も死ぬんだなあ」という事実がずいぶんリアルに想像されてくる。
想像するに自分は「いつ死んでも悔いがない」というような理想にはほど遠く、いつ死んでも何か中途半端な、何かを為したような為さないような人間として死んでいくに違いない。
私とは何者か? というのは人が生きている間、陳腐な問いかけであるが、その答は棺桶のふたを閉じたときに、ある程度客観的なものとなるのだろう。
僕が今死んだとして、僕が何をやったか、何をやりたかったか、の全貌を知る者はいない。これは寂しい。いや、多くの人のそうして死んだし、死んでいくのであろう。
しかし、ネットという媒体は、少しばかりのことを残し伝えることができる。
それでなくても、いろいろなところでいろいろなことをやって来た。それを簡単に言葉で説明したいと思って困ることがある。そこで僕の今まで関わった出版物など主な仕事の一覧を作った。
客観的にみれば、大した業績ではない。でも、大手の出版社ではなく、マイナーな出版社勤めであったり、長い間フリーであった人間としては、幸せな出会いは多いほうだろう。そして、それはつぶさに見てもらえば、モノを作る喜びに彩られた豊かな細部を持っている。
ぜひ、いろいろな人に見てもらいたい。
これは子どもがポケットの中のビー玉を自慢するようなものである。

HOME NEXT